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稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の違いや見分け方を医師が詳しく解説!

[2025.03.14]

体にできるできものには様々な種類があり、それぞれに特徴や治療方法があります。

特に、稗粒腫、脂肪腫、粉瘤はよく見られる皮膚のしこりですが、それぞれに違いがあります。

この記事では、これらのできものの特徴や見分け方を詳しく解説します。

稗粒腫、脂肪腫、粉瘤などのできものの治療を考えている方は、形成外科と美容外科のクリニック池袋までご相談ください。

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稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の違いとは?

皮膚にできる「できもの」にはさまざまな種類があり、見た目が似ていても原因や治療法は異なります。

ここでは、稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の違いについて詳しく解説します。

稗粒腫

稗粒腫(ひりゅうしゅ、はいりゅうしゅ)は、1〜2mmほどの小さな白っぽい皮膚の盛り上がりです。

毛穴に詰まった毛由来の角質や、汗腺由来の角質が皮膚内に留まることで発生します。

通常、かゆみや痛みなどの自覚症状はなく、健康上の問題を引き起こすことはありません。

そのため、放置しても問題はありませんが、見た目が気になる場合は、レーザー治療や針を用いた処置で除去することが可能です。

脂肪腫

脂肪腫は、皮下脂肪層や筋膜の下、または骨の上に発生する良性の脂肪組織の腫瘍です。

触るとやわらかく、ゆっくりと大きくなるのが特徴ですが、基本的に痛みや健康への影響はありません。

大きくなりすぎたり見た目が気になる場合には、手術による切除が必要となります。

粉瘤

粉瘤は、皮膚の下にできた袋状の組織(嚢胞)に皮脂や垢が溜まることで発生します。

内容物を絞り出すと一時的に小さくなることがありますが、袋が残っているため再発しやすいのが特徴です。

放置すると炎症を起こし、「炎症性粉瘤」となって腫れや痛み、熱感を伴うことがあります。

完全に治すためには、嚢胞ごと取り除く治療が必要です。

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の見分け方

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤は、それぞれ見た目やできる部位、触ったときの感触に違いがあり、それぞれの特徴を知ることで判別しやすくなります。

見た目 できやすい部位 感触
稗粒腫 ・1~2㎜程度の白いブツブツ ・主に顔 ・硬いしこりのような感触
脂肪腫 ・肌色
・大きいものは10㎝以上
・全身
(背中、首、肩、太もも、腕、おしりなど)
・柔らかく弾力がある
粉瘤 ・青黒い色(炎症がある場合は赤い)
・中央に黒い点(開口部)
・全身
(顔、耳、背中、おしりなど)
・硬いしこりのような感触

見た目の違い

稗粒腫は、1〜2mm程度の小さな白いブツブツとして現れ、単独でできる場合もあれば、複数が集まって発生することもあります。

脂肪腫は、皮膚の下にできる脂肪の塊で、肌色からやや黄色っぽく見えることが多く、大きさは直径数cmから10cm以上に成長することもあります。

粉瘤は、大きさが様々で、数mm程度の小さなものから数cm以上に成長することもあり、中央に黒い点(開口部)が見られるのが特徴です。

また、皮膚の下で青黒く透けて見えることがあり、炎症を起こすと赤く腫れることがあります。

できる部位の違い

稗粒腫は、主に顔に発生しやすく、特に目の周りに多く見られます。

また、額や頬、鼻の周りにもできることがあります。

脂肪腫は、背中、首、肩、太もも、腕、おしりなどに多く見られますが、体のどの部位にも発生する可能性があります。

ゆっくりと時間をかけて大きくなり、10cm以上に成長することもあります。

粉瘤は、皮膚の下に袋状の嚢胞ができるため、顔や耳、背中、おしりなどを中心に、身体のどの部位にも発生する可能性があります。

触ったときの感触の違い

稗粒腫はサイズが小さく、触っただけではわかりにくいこともありますが、皮膚の表面に小さな硬い粒があるように感じられます。

脂肪腫はやわらかく弾力があり、指で押すと皮膚とは関係なく自由に動くのが特徴です。

押すと少し沈み込むような感触があり、痛みを伴うことはほとんどありません。

粉瘤は、しこりのような固さと弾力があり、内部に皮脂や角質がたまっているため、強く圧迫すると中央の開口部(黒い点)から白や黄色の内容物が排出されることがあります。

炎症を起こしている場合は、周囲が赤く腫れて熱を持ち、押すと痛みを伴うこともあります。

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の治療法

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤は、それぞれに適した治療法が異なります。

ここでは、それぞれの主な治療法について詳しく解説します。

稗粒腫の治療

稗粒腫は、皮膚内に角質の塊が閉じ込められた状態であり、自然に消えることはほとんどありません。

主な治療法としては、メスや注射針で小さな穴を開け、内部の角質を押し出す「圧出法」があります。

さらに、美容面を重視する場合は、炭酸ガスレーザーなどを使用して皮膚表面を蒸散させる「レーザー治療」が選択されることもあります。

脂肪腫の治療

脂肪腫は良性腫瘍のため、症状がなければ経過観察も可能です。

しかし、サイズが大きくなると手術のリスクが高まるため、適切なタイミングで治療を検討することが重要です。

治療法としては、メスで切開し脂肪腫を取り除く「手術による切除」があります。

手術は局所麻酔で行われ、脂肪腫を摘出した後、傷を縫合します。

粉瘤の治療

粉瘤は皮下に袋(嚢胞)ができるため、内容物を取り除くだけでは再発しやすく、嚢胞ごと摘出する治療が必要です。

治療法には「くり抜き法」と「切開法」があります。

くり抜き法は専用の器具で小さな穴を開け、嚢胞を取り出す方法で、傷跡が目立ちにくいのが特徴です。

切開法は粉瘤が大きい場合や炎症時に行われ、メスで切開し嚢胞を除去します。感染がある場合は、膿を排出後に手術を行うこともあります。

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の治療は形成外科と美容外科のクリニック池袋へ

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の治療には、専門的な診断と適切な処置が必要です。

形成外科と美容外科のクリニック池袋では、形成外科専門医が一人ひとりの症状を丁寧に診察し、最適な治療法を提案します。

形成外科の技術と専門知識を活かし、できるだけ傷跡を残さない治療を心がけています。

特に顔など目立つ部位にできたできものに対しては、美容面にも配慮した治療を提供します。

また、治療後のアフターフォローにも力を入れており、傷のケアや再発予防についても丁寧にご説明いたします。

まとめ

稗粒腫・脂肪腫・粉瘤は、それぞれ異なる皮膚腫瘍であり、見た目や触感、できる部位にも違いがあります。

しかし、これらの症状は似ていることも多いため、自己判断での対処は避け、専門的な診断を受けることが重要です。

形成外科と美容外科のクリニック池袋では、専門医による的確な診断と治療を提供しており、患者様一人ひとりの症状に合わせた最適な治療を行っています。

皮膚のできものにお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。

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院長プロフィール
春日 航 経歴
  • 日本大学医学部卒業
  • 信州大学医学部附属病院形成外科 病棟医長
  • その後形成外科クリニック、美容外科クリニックを経て、形成外科と美容外科のクリニック池袋院長就任
資格
  • 日本形成外科学会(JSPRS) 認定形成外科専門医
  • ボトックスビスタ® 認定資格医
  • ジュビダームビスタ® 認定資格医
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