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脇の下のしこりは粉瘤?考えられる原因と受診の目安を専門医が解説

[2025.05.28]

脇の下のしこりの多くは、粉瘤(ふんりゅう)や脂肪腫、リンパ節の腫れ、副乳といった良性のものです。

一方で、硬くて押しても動かない、痛みがないのに大きくなり続ける、発熱や寝汗を伴うといったしこりは、乳がんのリンパ節転移や悪性リンパ腫との見分けが必要です。

どの原因かは、しこりのある深さ、硬さ、動くかどうか、痛み、大きさの変わり方である程度の見当がつきます。

形成外科と美容外科のクリニック池袋では、形成外科専門医が脇のしこりを診察し、粉瘤であれば保険診療の日帰り手術で摘出しています。

しこりに気づいた時点で、お気軽にご相談ください。

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脇の下にしこりができる主な原因

男性の脇

脇の下のしこりと一口にいっても、原因はひとつではありません。

皮膚のすぐ下にできるもの、脂肪の層にできるもの、リンパ節が腫れているものなど、できる深さや性質によって考えられる病気が異なります。

主な原因の特徴を並べると、次のようになります。

原因 できる場所 硬さ・動き 痛み 経過 主な相談先
粉瘤 皮膚のすぐ下(皮膚と一緒に動く) 弾力のある硬さ。中央に黒い点が見えることがある ふだんは無いことが多い。炎症を起こすと赤く腫れて痛む 自然には消えず、少しずつ大きくなる 形成外科・皮膚科
脂肪腫 皮膚より深い脂肪の層 やわらかく、押すと皮膚の下で動く 無いことが多い ゆっくり大きくなる 形成外科・皮膚科
リンパ節の腫れ(感染への反応) 脇のくぼみの奥 小さく、押すと動くことが多い 押すと痛むことがある 原因の感染が治まると1〜2週間ほどで小さくなることが多い 内科・皮膚科(原因に応じて)
副乳 脇から乳房の下にかけて ふくらみや硬いしこりとして触れる 妊娠中などに腫れや痛みが出ることがある 生まれつきあり、妊娠中などに大きさや張りが変わることがある 乳腺外科・形成外科
毛嚢炎・化膿性汗腺炎 毛穴や汗腺のまわり 赤く腫れ、膿をもつことがある 痛むことが多い 数日で急に腫れる。化膿性汗腺炎は繰り返す 皮膚科
乳がんのリンパ節転移・悪性リンパ腫 脇のくぼみの奥 硬く、押しても動きにくいことがある 痛みが無いことが多い 小さくならずに大きくなっていく 乳腺外科・血液内科

表は目安で、触った感じだけで原因を確定することはできません。

粉瘤(アテローム)

粉瘤は、皮膚の下に袋(嚢胞壁)ができ、その中に本来はがれ落ちるはずの角質や皮脂がたまってしまう良性のできものです。

脇の下のしこりの原因として多いものの一つで、中央に黒い点のような開口部が見えることがあるのが特徴です。

強く押すと、独特の臭いを伴うドロッとした内容物が出てくることもあります。

粉瘤は自然に消えることはなく、放置すると少しずつ大きくなったり、細菌感染を起こして急に腫れて痛む「炎症性粉瘤」に進行したりすることがあります。

稗粒腫や脂肪腫との見分け方について詳しくは「稗粒腫・脂肪腫・粉瘤の違いや見分け方を医師が詳しく解説!」をご覧ください。

脂肪腫

脂肪腫は、皮膚より深い層で脂肪細胞が増殖してできる良性の腫瘍です。

粉瘤よりも柔らかく、触るとゴムのような弾力があり、表面の皮膚に開口部(黒い点)がない点が粉瘤との違いです。

痛みを伴わずゆっくり大きくなることが多く、臭いを伴うこともほとんどありません。

小さいものは経過観察もできますが、大きくなるほど取り除くときの傷も大きくなります。

リンパ節の腫れ

脇の下にはリンパ節が集まっており、風邪や皮膚の傷、腕や手の感染症などに反応して一時的に腫れることがあります。

感染に伴うリンパ節の腫れは、押すと痛みがあり、原因となった感染が治まるとともに小さくなっていくのが一般的です。

英国の国民保健サービス(NHS)は、感染による脇や首のリンパ節の腫れは多くが1〜2週間で自然に小さくなるとし、1週間たっても小さくならない場合や大きくなっている場合は受診を勧めています。

新型コロナワクチンの接種後に、接種した側の脇の下や首のリンパ節が腫れることもあり、時間の経過とともに自然に治るものとされています(厚生労働省のQ&A、2024年3月時点)。

1週間ほどたっても小さくならない、むしろ大きくなっていくという場合は、後述する悪性の病気との見分けが必要になります。

副乳

副乳は、胎児のころにできた乳腺のもとが消えずに残ったもので、脇の下や乳房のすぐ下にできやすいとされています。

生まれつきのもので、多くは治療を必要としません。

乳腺の組織なので、妊娠中などに腫れや痛みが出たり、乳汁のような分泌がみられたりすることがあります。

男女ともにありますが、女性のほうが気づかれやすいとされています。

まれに副乳にも乳がんができることがあるため、副乳と思っていたふくらみが硬くなってきた、大きくなってきた場合は乳腺外科で診察を受けてください。

毛嚢炎・化膿性汗腺炎

脇の下は毛穴と汗腺が多く、カミソリや毛抜きによる自己処理で細菌が入ると、毛穴を中心に赤く腫れる毛嚢炎(もうのうえん)を起こすことがあります。

また、脇や太ももの付け根などに痛みを伴うしこりや膿の出るトンネル状の病変が繰り返しできる化膿性汗腺炎という病気もあります。

しこりが繰り返しできて破れる、複数箇所にできるという場合は、この病気の可能性も考えて医療機関での診察が必要です。

悪性腫瘍の可能性(悪性リンパ腫・乳がんのリンパ節転移など)

頻度は高くありませんが、脇の下のしこりには悪性リンパ腫や、乳がんが脇のリンパ節に転移したものが含まれることがあります。

乳房の外側のリンパ節の多くは脇の下に集まっており、乳がんは乳房の近くのリンパ節に転移しやすいことが知られています。

悪性リンパ腫では、首や脇の下、足の付け根のリンパ節が痛みを伴わずに腫れることが多く、発熱や寝汗、体重減少がみられることもあります。

硬い、押しても動かない、数週間たっても続いている、直径2cm以上あるといったリンパ節は、がんの徴候の可能性があるとMSDマニュアルに記載されています。

特に乳がんの検診で指摘を受けたことがある方や治療中の方が脇のしこりに気づいた場合は、自己判断せず速やかに主治医や乳腺外科に相談してください。

診察ではしこりの深さ・硬さ・動き方を触って確認し、表のどれに近いかをご説明します。

症状別に見る脇の下のしこり|痛い・痛くない・動く・硬い

押すと痛いしこりは炎症やリンパ節の腫れのことが多く、痛くないのに大きくなるしこりや硬くて動かないしこりは、悪性の病気でないかの確認が必要です。

症状ごとに考えられる原因と、受診の目安は次のとおりです。

症状 考えられる主な原因 受診の目安
押すと痛い 感染に反応したリンパ節の腫れ、炎症を起こした粉瘤、毛嚢炎 赤みや熱があれば早めに受診。痛みだけで日ごとに小さくなっていくなら経過を見ることも。1週間ほどで小さくならなければ受診
赤く腫れてズキズキ痛む 炎症性粉瘤、毛嚢炎、化膿性汗腺炎 炎症が広がる前に受診
痛くない 炎症のない粉瘤、脂肪腫、副乳。まれに乳がんの転移や悪性リンパ腫 大きくなる、硬くて動かない場合は早めに受診
丸くてコロコロ・コリコリ動く小さいしこり リンパ節、脂肪腫、粉瘤 小さくならない、大きくなる場合は受診
硬くて動かない 乳がんのリンパ節転移、悪性リンパ腫などを見分ける必要がある 痛みがなくても早めに受診(乳腺外科・内科)
ボコッとしたふくらみ(コブ)がある 脂肪腫、副乳、大きくなった粉瘤 大きくなっていく、硬くなってきた場合は受診
急にできた 数日で腫れて痛むなら炎症(リンパ節炎・炎症性粉瘤・毛嚢炎)、新型コロナワクチン接種後の腫れ 痛みがないのに短い期間で大きくなる場合は早めに受診
皮膚ごとつまめる 皮膚や皮膚のすぐ下のできもの(粉瘤など) 形成外科・皮膚科で相談
右だけ・左だけ(片側だけ) 左右のどちらかだけでは原因は決まらない。同じ側の腕や手の傷、ワクチンを打った腕、同じ側の乳房に原因があることも 同じ側の乳房にもしこりや変化があれば乳腺外科へ

痛いしこりと痛くないしこりの違い

急に赤く腫れてズキズキと痛むしこりは、炎症や感染が起きているサインであることが多く、粉瘤が化膿した状態や化膿性汗腺炎などで見られます。

こうした痛みを伴うしこりは、炎症が広がる前に早めに受診したほうがよい状態です。

粉瘤が痛くなる原因と治療について詳しくは「粉瘤が痛い原因と治療法|東京で受けられる専門クリニックの選び方」をご覧ください。

一方で、痛みがなくゆっくり大きくなるしこりは、炎症のない粉瘤や脂肪腫であることが多いものの、痛くないから安心とは限りません。

悪性リンパ腫や乳がんの転移によるリンパ節の腫れは、痛みを伴わないことが多いためです。

硬くて動きにくい、急に大きくなった、表面がでこぼこしているといったしこりは、痛みがなくても一度は医師の診察が必要です。

コロコロ・コリコリ動くしこりと硬くて動かないしこり

指で押すとコロコロ、コリコリと動く丸く小さなしこりは、リンパ節や脂肪腫、粉瘤であることが多く、それだけで悪いものとは限りません。

石のように硬く、押しても周りにくっついたように動かないしこりは、がんの転移や悪性リンパ腫でないかを確認する診察が必要です。

皮膚ごとつまめるしこりは皮膚や皮膚のすぐ下にできていることが多く、脇のくぼみの奥で触れるしこりはリンパ節のことがあります。

急にできたしこり・片側だけにできたしこり

数日のうちに急に腫れて痛くなったしこりは、炎症を起こした粉瘤や毛嚢炎、腕や手の傷に反応したリンパ節の腫れのことがよくあります。

新型コロナワクチンを接種したあとは、接種した側の脇のリンパ節が腫れることがあります。

そのため乳がん検診を受けるときは、いつ、どちらの腕に接種したかを検診医に伝えるよう、厚生労働省のQ&Aで案内されています。

右だけ、左だけといった片側のしこりは珍しくなく、左右のどちらにできたかだけで原因は決まりません。

痛みがないのに数週間で大きくなってきた、同じ側の乳房にもしこりや皮膚のくぼみがあるといった場合は、乳腺外科への早めの受診をおすすめします。

女性と男性で考えておきたいこと

女性の場合は、粉瘤やリンパ節の腫れのほかに、副乳や乳がんなど乳腺の病気も考えます。

国立がん研究センターのがん情報サービスでは、乳房を意識する生活習慣(ブレスト・アウェアネス)として、乳房の状態を日ごろから意識し、変化に気づいたらすぐ医師に相談することが勧められています。

40歳になったら2年に1回、乳がん検診を受けることも、そのポイントの一つです。

国立がん研究センター希少がんセンターによると、男性でも乳がんは起こり、乳がん全体の約1%を占め、60〜70代に多いとされています。

男性乳がんの症状には、乳輪の奥のしこりのほかに、触れることのできる脇のしこり(脇のリンパ節の腫れ)も含まれるため、男性だから乳腺の病気は関係ないとは言い切れません。

男性でも女性でも、硬さや大きさの変化に気づいた時点で受診すれば、皮膚のしこりかどうかから順に確認できます。

すぐに受診したほうがよい脇のしこりの目安

次のような症状がある場合は、様子を見ずに早めに医療機関を受診してください。

しこりの状態 考えられること 受診の目安
赤く腫れて痛む、熱をもっている、膿が出ている 炎症性粉瘤、毛嚢炎、化膿性汗腺炎など 炎症が広がる前に早めに受診
硬くて押しても動かない 乳がんのリンパ節転移、悪性リンパ腫などを見分ける必要がある 痛みがなくても早めに受診
リンパ節のようなしこりが直径2cm以上ある、大きくなり続けている リンパ節の腫れが続いている、腫瘍が育っている 日数を待たずに早めに受診
1週間ほどたっても小さくならない 感染への一時的な反応ではない可能性 一度診察を受ける
発熱・寝汗・原因の分からない体重減少を伴う 悪性リンパ腫などの全身の病気 早めに内科・血液内科へ
同じ側の乳房にしこりや皮膚のくぼみ、乳頭からの分泌がある 乳がんなど乳腺の病気 早めに乳腺外科へ

しこりが赤く腫れて痛む場合は、炎症が進む前に処置を受けるほうが、悪化や傷跡が大きくなるのを抑えやすくなります。

痛みも変化もない小さなしこりであっても、粉瘤であれば自然に消えることはなく、小さいうちに取るほうが傷跡も小さく済みます。

「大きくなったら行こう」と考えるより、気づいた時点で一度診察を受けておくことをおすすめします。

脇のしこりは何科を受診すればよいか

脇の下のしこりは、皮膚ごとつまめる浅いしこりなら形成外科・皮膚科、脇のくぼみの奥で硬く動きにくいしこりや乳房にも変化があるしこりなら乳腺外科、発熱や首・足の付け根のリンパ節の腫れを伴うしこりなら内科・血液内科が相談先です。

粉瘤のように皮膚の下にできたしこりは、摘出手術を行う形成外科で診断から手術まで受けられます。

形成外科は傷跡をできるだけきれいに治すことを専門とする診療科のため、脇のような摩擦の多い部位でも仕上がりに配慮した手術が受けられます。

しこりの状態ごとの相談先の目安は次のとおりです。

しこりの状態 相談先の目安
皮膚ごとつまめる、黒い点がある、押すと臭いのある中身が出る 形成外科・皮膚科(粉瘤など皮膚のできもの)
やわらかく、皮膚の下で動くふくらみ 形成外科・皮膚科(脂肪腫など)
赤く腫れて痛む、膿が出る 形成外科・皮膚科(炎症性粉瘤・毛嚢炎・化膿性汗腺炎)
脇のくぼみの奥で硬く、動きにくい 乳腺外科(乳がんのリンパ節転移の確認)
乳房にもしこりや変化がある、乳がんの検診で指摘された 乳腺外科・乳腺クリニック
発熱・寝汗・体重減少を伴う、首や足の付け根も腫れている 内科・血液内科

乳腺外科・乳腺クリニックに相談したほうがよいケース

当院は形成外科のため、皮膚や皮膚のすぐ下にできた粉瘤などのしこりを主に診察します。

一方で、しこりが脇のくぼみの奥にあって硬く動きにくい場合や、同じ側の乳房にしこり・くぼみ・乳頭からの分泌がある場合は、乳腺外科や乳腺クリニックで検査を受けてください。

乳がんの検診で指摘を受けたことがある方、乳がんの治療中・治療後の方、副乳と思っていたふくらみが硬くなってきた方も、乳腺外科が相談先になります。

当院の診察で乳腺やリンパ節の病気が疑われる場合は、乳腺外科や内科で詳しい検査を受けることをおすすめしています。

医療機関で行う主な検査

脇の下のしこりの診察では、まず問診と触診で、しこりに気づいた時期、大きさの変化、痛みや発熱の有無、最近のけがや予防接種の有無を確認します。

しこりが皮膚のどの深さにあるか、袋状のできものかリンパ節かを確認するには、超音波(エコー)検査が使われます。

乳腺の病気が疑われる場合はマンモグラフィ、感染や全身の病気が疑われる場合は血液検査が加わり、それでも判断がつかないときは針や手術で組織を採って顕微鏡で調べます。

しこりに気づいた日と、そこからの大きさの変化をメモして受診すると、どの検査から進めるかを決める材料になるのでおすすめです。

皮膚のしこりかどうかは診察で確認できるため、どの科にかかればよいか迷う方も、形成外科と美容外科のクリニック池袋へご相談ください。

脇のしこりが粉瘤かどうか見分けるポイント

皮膚ごとつまめる浅いしこりのうち、脇で多いのが粉瘤で、次の特徴からある程度の見当がつきます。

あくまで目安であり自己診断で確定はできませんが、粉瘤の可能性が高いと考えられるのは、次の4つの特徴が当てはまるときです。

ひとつは、しこりの中央に黒い点のような開口部があることです。

押したときに、臭いのある白いドロッとした内容物が出た経験があることも見分ける材料になります。

数か月から数年かけて少しずつ大きくなっていることも、粉瘤に見られる経過です。

皮膚と一緒に動き、比較的浅い場所にあることも特徴のひとつです。

一方、皮膚の開口部がなく深い場所で柔らかく触れるものは脂肪腫、押すと痛みがあり短期間で腫れたものはリンパ節の腫れや炎症性の変化が考えられます。

なお、粉瘤でも黒い点がはっきり見えないケースは珍しくないため、開口部がないからといって粉瘤を否定できるわけではありません。

黒い点が見えない粉瘤について詳しくは「粉瘤に黒い点がないのはなぜ?見分け方と受診の目安を専門医が解説」をご覧ください。

4つのうちいくつか当てはまる方は、炎症を起こす前の今のうちに一度診察を受けると、くり抜き法で取れるかどうかも含めてご説明できます。

脇の下に粉瘤ができやすい理由

脇の下は、毛穴や汗腺が密集しているうえ、腕の動きによる摩擦が常に加わる場所です。

さらに汗がこもって高温多湿になりやすく、毛の自己処理による細かい傷もできやすいため、毛穴の出口がふさがれて粉瘤の袋ができるきっかけが多い部位です。

また、脇はアポクリン汗腺が多い部位でもあり、粉瘤が化膿すると強い臭いを伴いやすいのも特徴です。

ワキガ(腋臭症)の臭いと粉瘤の臭いは原因が異なるため、臭いが気になる場合はどちらが原因かを診察で確認します。

粉瘤の臭いと炎症の関係について詳しくは「粉瘤から臭いがする理由|炎症のサインを見逃さないためのセルフチェック法」をご覧ください。

しこりの臭いとワキガの臭いのどちらか分からない場合も、形成外科と美容外科のクリニック池袋へご相談ください。

脇の粉瘤が炎症・化膿したときの症状と注意点

粉瘤に細菌感染が起こると、しこりの周囲が赤く腫れ、熱をもってズキズキと痛むようになります。

進行すると内部に膿がたまり、自然に破れて膿と強い臭いのある内容物が出てくることもあります。

炎症性粉瘤の赤みが出る仕組みについて詳しくは「粉瘤(アテローム)の赤みの原因とは?炎症性粉瘤について詳しく解説」をご覧ください。

このとき注意していただきたいのが、自分で潰したり針で刺したりしないことです。

無理に押し出すと炎症が周囲に広がり、痛みが強くなるだけでなく、治ったあとの傷跡が目立ちやすくなります。

また、袋が皮膚の下で破れて周囲の組織と癒着すると、後日の摘出手術が難しくなることもあります。

炎症を起こした粉瘤は、切開して膿を出す処置(切開排膿)や抗菌薬で炎症を鎮めたうえで、落ち着いてから袋を摘出するのが基本的な流れです。

すでに潰してしまった場合の対処について詳しくは「粉瘤を自分で潰してしまったら?感染リスクと正しい対処法を専門医が解説」をご覧ください。

赤みや痛みが強いときほど早めの処置で炎症を抑えられるため、腫れてきた段階でのご相談をおすすめします。

脇の粉瘤の治療法と治療の流れ

脇の粉瘤の治療法と治療の流れ

粉瘤は薬で治すことができず、根本的に治すには袋ごと摘出する手術が必要です。

当院では診察でしこりの状態を確認したうえで、大きさや炎症の有無に応じて術式を選択します。

手術は局所麻酔による日帰り手術で、健康保険が適用されます。

くり抜き法(へそ抜き法)

くり抜き法は、専用の器具で粉瘤の開口部に小さな穴を開け、そこから内容物と袋を取り出す方法です。

切開する範囲が小さいため傷跡が目立ちにくく、縫合を最小限に抑えられるのが利点です。

比較的小さく、炎症を起こしていない粉瘤に適しています。

切開法(切除縫合)

切開法は、粉瘤の上の皮膚を紡錘形に切開し、袋を確認しながら完全に摘出して縫合する方法です。

大きな粉瘤や、過去に炎症を繰り返して周囲と癒着している粉瘤では、袋の取り残しを防ぎやすいこの方法が適しています。

取り残しが少ない分、再発のリスクを抑えることが期待できます。

炎症・化膿している場合の治療

すでに化膿して腫れている粉瘤は、まず切開して膿を出し、炎症を鎮めることを優先します。

炎症の最中に無理に袋を取ろうとすると、組織がもろく取り残しが起こりやすいためです。

炎症が落ち着いた後、残った袋を摘出することで再発を防ぎます。

膿を出してから摘出するまでの期間について詳しくは「粉瘤で切開排膿が必要な場合の治療期間について詳しく解説」をご覧ください。

治療費用の目安

粉瘤の手術は保険診療で、費用はしこりの大きさや部位、自己負担割合によって変わります。

露出部か非露出部かでも点数が異なり、脇の下は非露出部の区分に入ります。

自己負担は1〜3割で、具体的な金額は診察のうえでお見積りをお出しします。

病理検査の有無によっても金額は異なり、診察料や薬剤費も別途必要です。

炎症を起こして切開排膿が先に必要になった場合は、排膿の処置と後日の摘出手術とで費用が分かれます。

費用の決まり方について詳しくは「粉瘤の治療費を事前に知りたい方へ|保険適用後の自己負担額シミュレーション」をご覧ください。

当院の粉瘤治療については「池袋の粉瘤治療(保険適用)」で治療方法と費用をご案内しています。

脇の粉瘤がくり抜き法で取れる大きさかどうかは、診察でしこりを触って確認したうえでご説明します。

脇のしこり・粉瘤の治療なら形成外科と美容外科のクリニック池袋へ

当院は池袋駅東口から徒歩1分にある形成外科・美容外科クリニックです。

院長の春日 航(日本形成外科学会認定 形成外科専門医)は、信州大学医学部附属病院形成外科で病棟医長を務めました。

形成外科専門医が診察から手術まで担当し、脇の粉瘤に対して保険適用の日帰り手術を行っています。

治療は主にくり抜き法で行い、粉瘤が大きい場合や複雑な場合は切開法で、再発の原因となる袋(嚢胞壁)を確認しながら摘出します。

手術は抜糸の不要な縫合で行い、通常の生活は翌日から可能です。

脇はワキガ(腋臭症)の保険手術にも対応している部位ですので、しこりと同時に臭いのお悩みがある方もあわせてご相談ください。

当院のワキガ治療については「池袋のワキガ(腋臭症)治療」で治療内容と費用をご案内しています。

ワキガ手術の方法の違いについて詳しくは「ワキガ手術の種類を徹底比較|剪除法・超音波吸引・マイクロウェーブの違いと自分に合う選び方」をご覧ください。

粉瘤か別のしこりか迷う脇のしこりの相談なら、形成外科と美容外科のクリニック池袋へご相談ください。

よくある質問

クリニック紹介

脇の下のしこりは、痛みや硬さ、動くかどうかを診察で確認すると、皮膚のできものか、乳腺やリンパ節の病気を調べるべきかの見当がつきます。

脇のしこりは放置しても大丈夫ですか?

リンパ節の一時的な腫れのように自然に小さくなるものもありますが、粉瘤は放置すると少しずつ大きくなり、化膿すると膿を出す処置と後日の摘出手術の2段階の治療になります。

大きくなってから取るほど傷も大きくなるため、粉瘤が疑われるしこりは炎症を起こす前に一度診察を受けてください。

脇のしこりを自分で潰してもよいですか?

おすすめできません。

内容物を押し出しても袋が残っているため再びたまり、細菌が入って化膿するリスクが高くなります。

炎症を起こすと痛みが強くなるうえ、治療後の傷跡も目立ちやすくなるため、触らずに受診してください。

手術の傷跡は目立ちますか?

脇の下はもともとしわが多く、皮膚のしわに沿って切開することで傷跡は比較的目立ちにくい部位です。

くり抜き法であれば切開はさらに小さくなります。

傷跡の経過には個人差がありますが、形成外科専門医が仕上がりに配慮して手術を行います。

手術当日から仕事や入浴はできますか?

局所麻酔の日帰り手術のため、入院は不要です。

通常の生活は翌日から可能で、デスクワークであれば当日中に戻られる方もいらっしゃいます。

入浴は翌日から、運動は約1週間後からが目安で、傷の保護方法は手術当日にご案内します。

しこりがワキガと関係することはありますか?

粉瘤そのものはワキガとは別の病気ですが、脇はアポクリン汗腺が多いため、粉瘤が化膿すると強い臭いを伴うことがあります。

臭いの原因がしこりなのか体質的なワキガなのかは診察で判断できますので、気になる方はご相談ください。

脇の下のしこりは自然に治りますか?

原因によって違います。

ウイルス感染などによるリンパ節の一時的な腫れは自然に引くことがあります。

一方で粉瘤は皮膚の下に袋(嚢胞壁)が残るため自然にはなくなりません。

一時的に小さくなったように感じても、袋が残っている限り、再び内容物がたまって大きくなることがあります。

しこりが癌かどうかの見分け方はありますか?

見た目や触った感触だけで確定することはできません。

ただし、石のように硬い、押しても動かない、痛みがないのに大きくなり続けるといった特徴がある場合や、発熱・体重減少・寝汗などの全身症状を伴う場合は、悪性の病気でないかを確認する診察が必要です。

乳がん検診で指摘を受けたことがある方や治療中の方は、自己判断せず速やかに主治医や乳腺外科にご相談ください。

脇の下にしこりがある場合、受診の目安は?

赤く腫れて痛む、熱をもっている、膿が出ているときは、炎症が広がる前にできるだけ早く受診してください。

硬くて動かない、大きくなり続ける、発熱や寝汗、体重減少を伴うときは、痛みがなくても早めの受診が必要です。

痛みも変化もない小さなしこりは、1週間ほどたっても小さくならなければ受診の目安で、粉瘤であれば小さいうちに取るほうが傷跡も小さく済みます。

脇の下のしこりがコロコロ動くのは心配ないですか?

動くこと自体は、リンパ節や脂肪腫、粉瘤といった良性のしこりによく見られる特徴ですが、動くことだけで悪性の病気を否定することはできません。

動くしこりでも、1週間ほどたっても小さくならない、大きくなっていく、同じ側の乳房にも変化があるといった場合は受診してください。

相談先は、皮膚ごとつまめるしこりなら形成外科・皮膚科、脇のくぼみの奥で触れるしこりなら内科や乳腺外科が目安です。

新型コロナワクチンの接種後に脇の下が腫れたときはどうすればよいですか?

新型コロナワクチンの接種後に、接種した側の脇や首のリンパ節が腫れることがあり、時間の経過とともに自然に治るとされています。

腫れが引かずに大きくなる場合や、強い痛みや赤みがある場合は、医療機関に相談してください。

乳がん検診を受けるときは、いつ、どちらの腕に接種したかを検診医に伝えると、検査結果の判断に役立ちます。

生理前に脇の下が張ったり、しこりのように腫れたりするのはなぜですか?

乳腺は月経の直前や妊娠中にホルモンの影響で張りや痛みが出ることがあり、脇の下の副乳も乳腺と同じ性質の組織のため、同じ時期にふくらみや痛みとして気づかれることがあります。

月経が終わっても小さくならない、硬いしこりが残る、乳房にもしこりや変化があるという場合は、乳腺外科に相談してください。

男性の脇の下のしこりでも乳がんを考える必要はありますか?

男性の乳がんは乳がん全体の約1%と少ないものの、脇のリンパ節の腫れが症状として現れることがあります。

男性の脇のしこりの多くは粉瘤や脂肪腫、リンパ節の腫れですが、乳輪の奥にしこりがある、脇のしこりが硬く動かないといった場合は乳腺外科が相談先です。

粉瘤かどうか分からなくても診察を受けられますか?

はい、粉瘤なのか別のしこりなのか分からないままでも診察を受けていただけます。

形成外科専門医がしこりの深さや硬さ、動き方を確認し、粉瘤であれば治療法を、乳腺やリンパ節の病気が疑われる場合は相談先をご説明します。

まとめ

脇の下のしこりの原因には、粉瘤・脂肪腫・リンパ節の腫れ・副乳などがあり、多くは良性ですが、硬くて動かない、大きくなり続ける、全身症状を伴う場合は、悪性の病気でないかの確認が必要です。

押すと痛む、急に腫れたしこりは炎症やリンパ節の反応のことが多く、痛くないしこりでも大きくなる場合は受診が必要です。

同じ側の乳房にも変化がある、しこりが脇のくぼみの奥で硬いといった場合は、乳腺外科で検査を受けてください。

脇のしこりの原因として多い粉瘤は自然に治ることがなく、化膿する前の小さいうちに治療するほうが傷跡も小さく済みます。

当院では保険適用の日帰り手術で、診察から治療まで形成外科専門医が対応いたします。

脇のしこりが粉瘤かどうか確認したいだけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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院長プロフィール
春日 航
経歴
  • 日本大学医学部卒業
  • 信州大学医学部附属病院形成外科 病棟医長
  • その後形成外科クリニック、美容外科クリニックを経て、形成外科と美容外科のクリニック池袋院長就任

資格

  • 日本形成外科学会(JSPRS) 認定形成外科専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • ジュビダームビスタ® 認定資格医
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